月の庭で見た夢を

ニコッとタウンでひとりごと。

お星さまになる世界

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「死」の表現全てを「お星さまになる」で表すことが義務となった世界。
「一緒に死のう」→「一緒にお星さまになろう」
「交通事故で亡くなりました」→「交通事故でお星さまになりました」
「殺すぞ」→「お星さまにするぞ」
「核爆弾で皆殺しだ」→「核爆弾でみんなお星さまだ」
「お星さま」は「死」より怖くなくて,だからみんなお星さまになってしまったそうだ。
 
「お星さまになる」って言葉,私は比較的聞く機会が多い。
オカメインコを飼っていて,自然とペットを飼っている人の話をネットで読む機会が多いから。
ペットが死ぬのは悲しい。けれどペットが飼い主より長生きしたらそちらの方が悲惨。
それをみんなよく分かっていて,
いなくなったペットのことを「星になった」と表現し,心に折り合いをつけている…
のだと思って読んでいる。いつか自分にも訪れるその日を恐れながら。
 
ペットもそうだが,親しい者の死を「お星さまになる」と言えば
もう二度と会えない事実は変わらなくても,確かに何かしら救われた気になれる。
でもそれを地球規模で外交問題にまで適用するとここまで意味合いが変わってしまうとは。
大量破壊兵器だって大量お星さま発生装置。みんなお星さまにされるだけ。
それほど怖いことでもないイメージになってしまう??
目からうろこだった。恐るべし言霊。

 

(2018/02/07)