月の庭で見た夢を

ニコッとタウンでひとりごと。

今年殺した全てに乾杯

天使と悪魔のナイトパーティー 生きることは何かを殺すこと。 血肉にすべく食する他の生物はもちろんのこと。刻一刻と消費する時間。生きる毎に減っていく夢や希望。時には絶望。タスクとしてのしかかるノルマの数字。 何かを殺すという対価を払って何かを得…

雨粒の街角で

雨降る街を彩る紫陽花 雨の日は好き。しとしと降る雨は心を静かに落ち着けてくれる。激しい雨は要らなくなった情念を洗い流してくれるようで心地よい。雨が降る梅雨も好き。だから「鬱陶しい季節」と言われるとムッとくる。誰もが鬱陶しいと思っているように…

書店で過ごしたあの頃のこと

インクの香りと過去への扉 引っ越しが多い私にとって,増殖し続け場所を占拠し運ぶのが大変な本というものは困った荷物だ。だから、Amazonで初代Kindleが発売された頃から買うのは電子書籍ばかり。本屋さんへ行くこともなくなった。 けれど,昔は一人で本屋…

異世界からの便り

(2020-01-17) 年始が訪れる度に、記憶の彼方に沈む遙かな時代から葉書が届く。いつの日か確かに存在していた風景の中で、確かに生きていた私と彼、彼女。相互を繋いだ友情。 年賀状は過去に生きた自分の証なのだ。受け取っているのは今の私ではなく過去か…

歳々年々人同じからず

神代の図書館と星の導き手(2019-09-05) 小さかった頃。いつも東京の従姉から届くお洒落なお下がりの服が楽しみだった。 今年はシンデレラみたいなあの服,着られるかな?わくわくしながら試着する。あぁだめだ。まだ大きすぎる! 今年はどうかな?まだちょ…

どうしようもなく鳥が好きで

ようこそ ことりカフェ ほんの小さな子供だった頃から鳥が好きだった。幼稚園のお絵描きでも必ず小鳥を描いていた。 嘴ってどうなっているんだろう。翼ってどうなっているんだろう。 小鳥を飼ったら肩に乗ってくれるかしら。羽ペンが作れるかしら。 親にねだ…

花火の夜は一人で

ドキ☆ドキ SUMMER NIGHT IMPACT 沢山の場所に住んだから色々な花火を見てきたなと思う。 で、いつ見た花火が一番心に残っているかと考えると、毎年一人で見ていた地元の花火だ。 実家から歩いて行ける距離の、地下水が湧き出る川縁。 そこが幼い頃から私が地…

哀しい金魚の想い出

金魚と朝顔の夏 もう20年も前の夏のこと。京都祇園祭の宵山の午後だった。 四条通から室町通りを少し上ったあたりだっただろうか。電柱から出た杭に、2匹の金魚が釣り下げられていた。 金魚すくいで採った金魚を連れて帰らずそこに捨てたのだろう。 午後の太…

おじいちゃんの家で夏休み

おじいちゃんの家でなつやすみ 秋田のおじいちゃんの家は瓦屋根つきの立派な門構え。玄関の広い土間はひんやりしていた。 着物に割烹着姿の祖母はいつも台所にいて従弟たちが家の中を走り回っていた。 遠くから来る私や妹のために祖父はいつもサイダーと西瓜…

遠い夏の日のこと

Sea Opening(2019-07-11) 夏の陽射しの中で思い出す遠い夏に失った友のこと 心が幼かったから心が盲目だったから 失って沢山の時を経て無益な悔いを空に透かす あなたは魅力的だったあなたは私の友だった 擦れ違ってももう分からないね

言霊をさがして

灯台までお散歩しましょ♪(2019-07-17) その時には優しさを感じさせない優しい言葉があるんだって。 その時には酷さを感じさせない酷い言葉も。 そうだね。確かにあるね。 たくさん人を傷つけて生きてきたよ。 だから今心から思う。 あからさまな優しさじゃ…

マーメイドメモリー

メルヘンサマー(2019-07-09) いつかの夏の日あるはずのない記憶 エメラルドの海を歩いた懐かしい人と いつかの夏の日夢の向こう海の底 輝く笑顔が悲しくて私は無力な人魚だった

心は空へ羽ばたいて

五月晴れのあじさい いつか少女だった頃雨上がりの青い空を見上げてた 青い青いあの空の白い白い輝く雲は遠い遠い私の未来 空と雲に溶け込んでどこまでも飛んでゆける 私の心はこんなにも空の上なのに私の身体は地面の上それがとても不思議だった

夜に帰る

夜は不思議な時間。 太陽の光がないだけなのに昼とは違う空間になる。 そんな夜だけ私は私になれる。 もうすぐ夜明け。サヨナラだね。 (2019/02/20)

氷姫の想い出

最初に覚えているのは札幌オリンピック。 嬉しそうに氷の上を滑っていくジャネット・リン。 可愛い笑顔だった。 美しいと思ったのはカタリナ・ヴィット。 最後に見たにはリレハンメル・オリンピックだった。 スケートの向こうに表現されているものが見えそう…

Hello Hello new year.

ハロウハロウ2019年。 毎年思うのです。 どうか何事も無く普通に過ぎゆく年になりますようにと。 特別素敵なことなど要らない。 だからただ穏やかに普通に過ぎて欲しいと。 ハロウハロウ2019年。 どうか普通の年になりますように。 (2019/01/01)

時もかなひぬ今は漕ぎ出でな

街がきらめく冬の夜。 私はひとり、光の海へ溶け込もう。 遠く過ぎ去った幾つもの夜の思い出を 光の中に捜して捜して 明日が見えるまで歩いてゆこう。 (2018/12/21)

赤い林檎と青い鳥

もしもここが童話の世界なら、 赤いリンゴを一口食べてみようと思う。 王子様が迎えに来てくれるまで眠れるかも知れないし、 もしかしたら誰よりも賢くなれるかもしれない。 もしもここが童話の世界なら、 私は鳥籠を抱え旅しよう。 青い鳥は私の道しるべ。 …

澄み渡る秋の風

晴れ渡る秋の空に乾いた風が心地よい。 秋深まって今夜はきっと狩猟月が冴え冴えと輝くだろう。 たくさんのいつか過ごした秋を思い出しながら 拾ってきた栗を茹でて食べましょうか。 (2018/11/22)

猫の国へ迷いたい

猫たちだけが屯する人気のない路地。 どこまでもとぼとぼと歩いていたら、 いつのまにか、 ケットシーの国へ迷い込んでいたりしないかな。 ねぇ? (2018/11/02)

ジャックオーランタンが風に揺れて

十月って,何故か人生の重要なことを色々終わらせた月。 だから,ジャックオーランタンが風に揺れる頃になるとちょっと寂しい。 でも陽気なカボチャたちを見ているとそんな気持ちも癒やされる。 2018年10月最後の夜を,ランタンの灯火で見送ろう。 (2018/10…

左様なら明日へ

全ては一期一会。 この雲も風景も。 今日の星空も。 そして今日の私も。 ね。 (2018/07/12)

色褪せたハイキー写真

桜が散って花びらも消えて若葉が美しい。 季節の移り変わりの中で時の流れにさらされ少しずつ風化し遠ざかるかつて過ごした同じ季節の思い出たちを愛おしむ。 細部にはもやがかかり,断片だけが浮かび上がる。痛みともどかしさと愛おしさ。nostos(帰郷)+a…

時間の狭間に見るものは

つまらない時間の早送りできたら?できたらいいかも,できない方がいいかも? 改札で切符にチョッキンと入れられたハサミの跡もどうでもいいような無駄話の冗長な時間ももしかしたら確かに似ている。 無駄ととらえるか情緒ととらえるか。行間に意味を見いだ…

モモヨ先生とゆで卵

幼稚園の頃、イースターの日は楽しみだった。園長先生が綺麗なゆで卵を渡してくれたから。ウサギやヒヨコの絵がついた可愛いカードと一緒に。クリスマスと共に特別な日だった。 園長先生はもう30年も前に天国へ行ってしまったけれど私は幼稚園でもらったカー…

猫の日にゃんにゃん

猫の日記念 にゃんにゃんにゃん Wikipediaによるとロシアの猫の日は3月1日アメリカの猫の日は10月29日動物愛護団体・国際動物福祉基金のInternational Cat Day (World Cat Day) は8月8日欧州の多くの国でのWorld Cat Day日は2月17日 (2018/02/22)

私は人形

鮮やかに思い出せても決して手は届かない過去。鮮やかに思い出しすぎてはつらいから,ウィンドウに立ち尽くすドールのように。 (2018/02/21)

メイド服はメイドさんの戦闘服

ベッドを整えるとか365日繰り返しで本当に心から飽き飽き。新鮮な気持ちで毎日こういう作業を楽しむためには,素敵なメイド服とか猫耳が必要である,という気がする。 まぁ狭い我が家でこんなスカートじゃ,あちこち引っかかって,狭いところを通るために体…

バレンタインもハロウィンもクリスマスも

1月後半からずーーっとバレンタインでようやく今日バレンタインが終わるって感じだよね? (2018/02/14)

お星さまになる世界

「死」の表現全てを「お星さまになる」で表すことが義務となった世界。「一緒に死のう」→「一緒にお星さまになろう」「交通事故で亡くなりました」→「交通事故でお星さまになりました」「殺すぞ」→「お星さまにするぞ」「核爆弾で皆殺しだ」→「核爆弾でみん…